高価なモノでも一生使うなら買っちゃえばいいじゃん。
という宗教思想を持つmacho(@Macholog)です。
筆記具界において“最高峰ブランド”として知られる『Montbalnc(モンブラン)』。100年以上の歴史を誇りながら、今なお新作を出し続けているため、他のブランドの追従を許さず常に筆記具界のトップを走り続けているという絶対王者的なブランド。
そんなモンブランの代表格となる万年筆が「マイスターシュテュック」シリーズですね。
モンブランの万年筆を買う人って2通りのパターンがあると思うんですよ。
- ドヤって使う人(いわゆるブランド買い)
- ガチで筆記のために使う人(万年筆好き)
私は完全に後者で、純粋に昔から愛用ペンとして使ってみたいという憧れもあったために半年ほど前に一大決心をして購入しました。
だって・・・
- どうせいつか買うんだし
- 一生使うペンだし
- 早めに買ったほうがペン先が馴染むし
と、ありとあらゆる理由をこじつけて購入に至りました。まぁ、なるべく早くから使い始めて、数十年後には最高の万年筆と言い切れるよう育てたい、という思いが一番の理由ですかね。
そして念願のご対面。
マイスターシュテュック149 プラチナです。(ついに・・・)
最も王道である「マイスターシュテュック」シリーズの中で最も太軸な「149」。
そしてゴールドのトリムがプラチナになっている「プラチナライン」。
最初は「自分のデスクにモンブランの万年筆があるなんて・・・」という気持ちでいっぱいでしたが、今やしっかりと手に馴染み、普段使いの万年筆として愛用しています。
マイスターシュテュックが高品質であるのはもちろんですが、デザインも高く評価されているため、世界を代表する万年筆としてニューヨーク近代美術館(MoMA)に永久展示されているみたいです。行ったことないけど。
なんでしょうね、この美しさは。
数多くの著名人に愛用された最高級万年筆モンブラン。
- ジョン F. ケネディ、エリザベス女王、ダイアナ妃
- 三島由紀夫、石原裕次郎、開高健、北方健三、松本清張、伊集院静 など
ということで、そんな最高峰の万年筆マイスターシュテュック149 プラチナがどんなペンなのかレビューしてみようと思います。
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マイスターシュテュック149 プラチナを使ってみて
マイスターシュテュック149と言えば、重厚感のある黒の極太ボディが最も印象的です。
太いペン軸は長時間の筆記でも疲れにくいという利点がありますが、確かに書いていて疲れるという感覚は少ないですね。このペンが多くの文豪に愛されたワケを少しだけ理解できたような気がします。
そしてモンブランを象徴するのがキャップトップに輝く「ホワイトスター」。
ハッキリ言ってステータスシンボルとも言えるマークですね。
このホワイトスターはヨーロッパアルプス最高峰のモンブラン山の冠雪をイメージしたもので、モンブランというブランドを象徴していると同時に、ある種のステータスを表しているかも知れません。
普段は文字を書かない社長さんが、サイン1つのためにモンブランを使っているという方がいるほど。
やはり一流ブランドなんですよモンブランは。
しかし、私がモンブランを使う目的は“日常使いの万年筆”として。(※社会的地位も高くないし)
手帳やメモ書きで使うことを重視したのでペン先は「極細字」を選びました。サイン用とかで買うなら「中字」が良いのではないかと思います。
マイスターシュテュック149はペン先のほとんどが18Kゴールド塗装されていますが、プラチナラインはその逆。
シルバーの部分が多く見えますが、これはロジウム加工(プラチナ)という高級指輪やブライダルジュエリーなどと同様のコーティングを行っているため。つまり何年立っても塗装が剥がれるようなことはないってことですね。
149プラチナのペン先を拡大してみる
ペン先に刻まれた数字「4810」はモンブラン山の標高を表しています。
モンブランのロゴの下にある「Au750」はゴールドの元素記号で「18金」という意味。
ペンの先端を逆さにしてマクロ撮影してみると「THE・極細字」って感じの細さですね。
このペン先に100年以上の歴史が詰まっているワケですよ。
そりゃ書きやすいはずだ。
ブラックな太軸に精密なプラチナのトリム
マイスターシュテュック149 プラチナのペン軸は、プレシャスレジン(樹脂)という光沢のある美しいブラックが象徴的ですが、トリムがプラチナになっているのもポイント。
トリムには「MONTBLANC – MEISTERSTUCK No149」と刻印されています。
このトリムはホワイトスターよりも全然カッコいいと思ってます。
モンブラン純正インクを入れてみた
モンブランにはモンブランのインクを。本来なら好きなインクを使えばいいんだが、せっかくなのでモンブラン純正インクを入てみました。
マイスターシュテュック149はピストン吸入式なので、ペン先をインクに浸した状態でペン尻を回すと吸入できます。最後に逆に回して2、3滴インクを落とせばOK。
吸入式は万年筆を解体せずにインクを入れられるので超便利。
私が愛用している「ペリカン スーベレーンM400」も同じピストン吸入式なんですが、これ覚えちゃうとコンバーター式すら面倒に感じてしまうんですよね。
モンブランのボトルインクは中央にくびれがあり、インクが少なくなれば2つのダムができるような特殊な形をしています。
これはボトルを傾けることで、大きなダムから小さなダムにインクを移動させ、小さいダムの水位を高くしてインクを吸入しやすくするという実用性を考えて設計されたデザインなんです。
出来る限りインクを残さず、最後まで使い切るための設計になっているんですね。
とにかく書きやすい
マイスターシュテュックは職人の手によって100以上の工程を経て作られ、出荷前には1本1本試し書きで検査もされているようです。
だからこそ感じる抜群の書き心地。思い通りにペンが走るし、149の太軸は長時間の筆記でも疲れにくい。
多くの文豪が愛した理由ってこういうことなんですね。
例えザラザラ系のノートでも、他の万年筆に比べてカリカリ感が少なくスムーズに書けるように感じます。「書きやすい」という表現以外出てこないほど素晴らしい万年筆ですね。
ロールペンケースに入れる
高級万年筆はなるべく無駄なキズを付けずに保護したいので、「PILOT ペンサンブル」というロールペンケースを使っています。
柔らかい牛革に、内装はピッグスウェードを使用。筆記具を保護するためのかぶせ蓋も付いていて、筆記具同士を干渉させることなく安全に保護することができるのが特徴です。
このロールペンケースは実売5,000円くらいで買えるので本気でオススメしておきます。
さいごに
マイスターシュテュック149プラチナを使ってみて感じたのは、高価な額に見合うだけの品質・品格を実感できたということ。
「いつか手に入れたい。でも敷居が高い」。そんなイメージばかり持ってましたが、手にしてみると普段使いの愛用万年筆としてバリバリ使えています。
正直、もっと昔から使っていたら、その後の万年筆選びも大きく変わってきてたかも知れません。
これから購入する万年筆は、このマイスターシュテュックありきで何を買うか?というのがベースになりそう。
それだけ自分の基本軸となるペンになった気がします。