1835年ドイツ生まれのステッドラーから斬新なボールペンが発売され、なんとペン軸がコンクリートで作られているというインパクトのあるペン。
その名も「STAEDTLER CONCRETE(ステッドラー コンクリート)」
と早々に予約注文。ちょっと遅くなりましたがレビューしておこうかなと思います。
デザインはお洒落なモノ好きにはたまらないアイテムですね。
同時発売される予定だった0.7mmシャープペンは残念ながら発売中止になりましたが、個人的にはボールペンをゲットできただけで十分。
早速商品を見てみたいと思います。
コンクリートボールペンの特徴をピックアップ
コンクリートで作られている無機質なボールペンでインパクトのあるビジュアルがこのペンの特徴です。
ペン軸には「STEADTLER」と刻印されており男心をくすぶる逸品そのもの。数多くの雑誌にも取り上げられ注目が集まっていますが、おそらく今後もベストセラー商品のひとつとしてメディアに登場する機会は多いような気がします。
外箱もお洒落なので、プレゼントにも最適ですね。
- 線幅:M(0.7mm)
- サイズ:W148×H49×D24mm
- 重量:34g
コンクリートの独特な素材感が良い
コンクリート製のペン軸を手に持ってみると、その独特な質感は今までに感じたことがないもの。
筆記具用として独自開発したコンクリートは高密度で耐久性にも優れているようで、簡単に折れ曲がったりすることは無さそうです。
温かみを感じない無機質な見た目ですが、高密度でツルツルとした滑らかな触り心地です。
天冠にもステッドラーのロゴが刻印されていました。
過去にコンクリート鉢をDIYしたことがあるんですが、その質感とは全然違い、このペンが文房具のために開発されたコンクリートであるというのが良く分かります。
1本ごとに異なるオンリーワンのペン
コンクリートは固める時に気泡や模様が出るんですがが、このペンも同様に小さな気泡を見つけることができました。
私の手元に届いたペンは気泡が少なくかなり綺麗な状態でしたが、モノによっては気泡が目立ってよりコンクリートらしいペンもあります。
つまり、1本ごとに仕上がりが異なるオンリーワンのペンであるということ。
人間工学に基づいた“特殊”な六角形
ペンを始めて握った時「あれ?正六角形じゃなくね?」と感じたんですが、よく見ると不均等にデザインされた六角形になっていました。
ペンの形状は「握りやすさ、疲労感の軽減」が基本ですが、不均等な形状ながらどこを持っても握りやすいよう人間工学に基づいて設計されていることがよく分かります。
なぜ不揃いの形なのに違和感を感じずに握ることができるのか分かりませんが、「さすが工業デザインの国ドイツの設計」とでも言っておきましょう。
高級感のあるイニティウムクリップがGOOD
無機質なデザインの中でも一際目立つのが大きなクリップ。
これはステッドラーの高級筆記具ブランド「ステッドラープレミアム」のイニティウムコレクションのクリップがそのまま採用されています。高級ペンで使われているクリップをそのまま使っているステッドラーの本気を感じるし、デザインを損ねない薄さがよりコンクリート感を引き立てているようにも思えます。
ペン軸の重心は後ろ
このボールペンはペンの比重が後方にあり、いわゆるペン尻側が重たいように設計されています。恐らくイニティウムクリップやノックの大きさが影響しているからだと思います。
どう感じるかは個人差がありますが、後ろが重たい場合だとペンが勝手に走ってくれるような感覚があるんですよね。ヌルヌル系のインクで速記するなら快適に書けそうです。
リフィルはジェットストリームに交換
ステッドラー純正のリフィル(0.7mm)は滑らかにペンが走るんですが何せインクフローが悪い。
ということで定番のジェットストリーム芯「SXR-600系」の芯と交換することにしました。
SXR-600は「0.7mm」「0.5mm」「0.38mm」の3種類のボール径がありますが、
と、魔が差したので使ってみることに。
これがなかなか良かった。
書いて比較してみる
まずはステッドラー純正リフィルで書いてみた感触。ヌルヌルした感じに低筆圧で文字が書けますが、所々インクがかすれてしまうあたりはまさに海外製リフィルって感じですね。個人的には好みではありません。
一方、ジェットストリーム芯は間違いなく気持ちよく書ける。太いペン軸に極細0.38mmを入れた感触としては意外とアリだなと思いました。
太い軸から出る細い文字は、軸が安定しているからかかなり精密に文字が書けるような気がします。
その反面、長時間の筆記には向かなそうなので手帳用やメモ用として使うのがいいですね。
さいごに:経年変化を楽しみたいペン
コンクリートは湿気を吸い、汚れも付着するので時間が経つと共に経年変化していきます。
このペンを何年も使い続けるとどのように変化していくのか分かりませんが、もしかしたら文豪が愛したペンのように「2本とない自分だけの色」に変化していくように感じます。
無機質なのに温かみのあるペン
使い続けてそんなボールペンに育ててみようかなと思います。
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