プラチナ万年筆から2018年に登場した「PROCYON」(プロシオン)。
定価5,000円という価格帯から「上級クラスのカジュアル万年筆」と位置付けできる万年筆と言えるでしょう。
しかも実売価格は3,000円台で買えるという・・・。
このプロシオンをかれこれ半年近く使ってみたんですが非常〜に良い万年筆なんです!
- サラサラと書きやすい
- 重心バランスが良い
- カラーリングがお洒落
3,000円以下の格安万年筆とは違う書き心地で、感触としては8,000〜10,000円クラスの万年筆と言われても分からないほど。
そんなプロシオンってどんな万年筆なのか紹介したいと思います。
プロシオンの高級版、プロシオン ラスターのレビュー記事はコチラ。
日常万年筆として最もラフに、カジュアルに使っているプラチナ万年筆のプロシオン。実売3,000円台で買える格安万年筆とは思えない滑らかな書き心地が最高なのだ。だが、2019年に購入してから早2年。色々と傷や汚れも。まぁ[…]
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プロシオンってどんな万年筆?
まず目に飛び込んで来るのはインパクトのあるカラーリング。キャップは大きめでほぼ半分くらいを専有しているように感じます。
豊富なカラーラインナップの中から私が購入したのはターコイズブルー。
と、後悔してしまったほど“いい感じのカラーラインナップ”になっていると思います。
インクが固まらないスリップシール機構を搭載
プラチナ万年筆の代表モデル「#3776 センチュリー」にある“スリップシール機構” をプロシオンにも搭載しており、インナーキャップでペン先を完全気密することでインクが固まってしまうのを防いでいます。
スリップシールは本当にインクが固まりにくいし、1年くらいなら余裕で放置しても大丈夫。
久しぶりに使う万年筆がプラチナ万年筆だと安心して書き出せるのがいいですよ。他メーカーの万年筆なら数ヶ月使わないだけでも確実にインクが固まりますからね。
ペン先はF(細字)とM(中字)の2種類ある
私が購入したのはM(中字)ですが、その書き味は“素晴らしい!”の一言に付きます。
最初に書いた時に感じたのが、
と驚きましたね。
M(中字)だからこそのインクフローかもしれないが、格安万年筆にありがちなカリカリ感は少なく、スーーッとインクが流れ出てくる感覚が気持ちいいです。
ペン先は五角絞りで“しなり”は金ペンに近い感覚
ペン先はステンレス製ですが、大型の五角絞りのおかげでしなり具合がとても良いです。
以下の画像から「ペン先上部の面が広く、サイドが角ばっている」のが分かりますでしょうか。この設計のおかげでペン先が絶妙にしなって書きやすい。
18金の高級万年筆と比較してしまうとヌルヌル感はないですが、ペン先が柔らかく感じるのがいいですね。
同じプラチナ万年筆の「プレジール」と比較すると、そのペン先の大きさ(長さ)の違いが良く分かります。
同じステンレスなのに書き心地が全く違うのが不思議。
プレジール5本買うより、プロシオン1本買ったほうが満足度は高いと思います。
新しいインク吸引構造
プロシオンのペン先には“小さな穴”があるんですが、この穴のおかげでインクを吸引する時にペン先をグリップまで浸す必要がない新設計となっているようです
プロシオンにコンバーターを使っていないので体験していませんが、ペン先の肩口あたりまで浸すだけで十分にインクを吸入できるのはかなりいいですね。
私が購入したのは“初回限定品”でミクサブルインクカートリッジが3色入っていたので、コンバーターを使うのはカートリッジを使い切ったら試しみようと思います。
プロシオンで使えるコンバーターはコチラ。
重心バランスはど真ん中!
重心バランスも非常に良く、後部にキャップを付けても付けなくてもバランスよく書けるように設計されているよう。
ほぼ中央付近ですね。
重心の好みってある方もいると思うけど、中心にあるタイプって万人受けしやすいイメージを持っています。おそらく誰が使っても使いやすい万年筆だと思いますよ。
さいごに
ということで、このプロシオンという万年筆。個人的にかなりオススメです。
初めての万年筆にもいいし、普段から高級万年筆を使う方なら気分転換に一番いいペンだと思います。
所有欲を満たしてくれる綺麗なデザイン万年筆としてもアリですしね。
金ノブの高級万年筆ほど柔らかくないが、LAMYサファリのようなカリカリ感もなく、ちょうどその中間を味わえるようなペン。
半年使ってみて確実に「良いペン!」と断言できます。